古書ノーボのブログ

本や店の話。

トンカ書店さんの話 その1

 12月20日でトンカ書店さんが今の場所から移転されるので、個人的な思い出をその前に書いておきたい。ご本人に確認することはしないつもりなので、事実関係は保証しない。

 まず学生の頃、中島らもの『西方冗土 カンサイ帝国の栄光と衰退』を読んでいたことが大事な点で、「ネーポン」という清涼飲料水にまつわるエピソードを知っていた。話は飛んで2005年前後、私は東京の学術系の古書店で働いていた。両親は神戸に居住しており、毎年帰省はしていたが神戸の古書店事情などはあまり知らなかった。さて、その頃に神戸でネーポンを売っている変わった古本屋がある、という情報を得ることになったのだが、当時映像か画像を見たと記憶している。東京での話である。最初にもしかしてテレビ朝日の「トゥナイトⅡ」かな、と思ったが調べると番組は2002年にすでに終わっていた。当時東京の古書店の情報はそれなりに集めていたと思うが、関西、神戸の情報は入ってくる手段が限られている。文字情報としては有力なのが「[本]のメルマガ」で、2003年から購読しているのでそこから知った可能性はある。だが映像あるいは画像はどこからなのか不思議である。2006年春にはほぼ神戸で居住する形になったので、記憶違いでもっと後だった可能性もある。だが、やはりその話題の出どころについて見当がつかない。当時神戸に業界の知り合いは一人もいなかった。ひとつ「エルマガジン」の可能性はあるのだが、これは2006年当時に買ったことはなかったはずである。とりあえず、初めて行く前からトンカ書店さんのことは知っていたし、店内の様子も見たように記憶している、というのが最初の話である。